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マレーシア移住完全ガイド|物価・治安・教育や移住の注意点

  • lmeysmasa
  • 6月25日
  • 読了時間: 16分

東南アジアの中心に位置するマレーシアは物価の安さや温暖な気候、英語の通用度の高さなどが魅力で、近年ますます多くの日本人が移住先として注目しています。リタイア後のロングステイを望む中高年層だけでなく、子どもの教育を目的とした家族や現地就職を目指す若年層、さらには富裕層の長期滞在希望者まで多様な層が関心を寄せています。


この記事では、マレーシア移住のメリットから注意点、費用や手続きの流れまでを分かりやすく解説します。自分に合った移住スタイルを見つけ、理想の暮らしを形にするための第一歩を踏み出しましょう。





マレーシア移住のメリット8選


まずはマレーシアが多くの日本人に移住先として選ばれている理由を8つご紹介します。

マレーシアには物価の安さや治安の良さ、教育や医療の充実ぶりに加え、ビザの取りやすさや豊かな食文化など、さまざまな魅力が詰まっています。マレーシアへの移住を本格的に考える前に、現地の暮らしがどのようなものかをイメージしてみましょう。



物価と生活費が安い


マレーシアは日本と比べて生活コストが非常に低いことで知られています。特に、食費や公共交通機関、日用品といった日常生活にかかる費用が抑えられます。


以下は、生活費の一例です。


クアラルンプールと東京の生活費比較(例)

項目

クアラルンプール(月額)

東京(月額)

家賃(1LDK)

約4万〜6万円

約9万〜14万円

食費

約3万〜4万円

約4万〜6万円

公共交通

0.3万〜0.5万円

0.8万〜1.2万円



気候が一年中温暖


マレーシアは熱帯気候で年間を通して温暖です。平均気温は26〜32℃ほどで、日本のような四季の寒暖差がありません。服装の選択がシンプルになり、暖房の必要もないため光熱費の節約にもつながります。


ただし、雨季(5月〜10月)と乾季(11月〜4月)があり、スコールのある日もあります。寒暖差による体調不良に悩まされにくいことも、長期滞在には魅力的です。



英語が通じやすい


マレーシアは多民族国家で、公用語はマレー語ですが、英語の通用度が非常に高いです。特に都市部では日常会話の多くが英語で行われ、役所や医療機関、学校でも英語が基本です。


そのため、ある程度英語が話せれば、日々の生活で困ることは少ないでしょう。子どもにとっても英語に自然に触れられる環境が整っているため、英語力を伸ばしたい家庭にはぴったりの移住先です。



治安が良い


東南アジアの中では、マレーシアは比較的治安が安定している国です。マレー系、華人系、インド系など異なる文化が共存する中で、宗教や民族間のトラブルが少ないことが特徴です。


ただし、スリや置き引きなどの軽犯罪はゼロではありません。都市部では最低限の防犯意識を持つことが大切ですが、過度に警戒する必要はありません。



医療の質が高い


マレーシアには国際的な医療水準を持つ私立病院が多数あり、医療観光の目的で訪れる外国人も増えています。特に都市部の大病院では英語対応の医師が多く、日本語通訳が在籍する病院もあるため、移住者にとっても安心です。


また治療費は日本より割安で、先進的な医療技術を受けられることも魅力の一つです。ただし公的保険制度が日本のように整っていないため、民間医療保険に加入する必要があります。



教育環境が整っている


マレーシアにはインターナショナルスクールが数多くあり、イギリス式やアメリカ式、IB(国際バカロレア)など、さまざまな教育カリキュラムに対応しています。授業は基本的に英語で行われるため、国際的な教育環境で学べるのが大きな魅力です。


また日本人学校もあるため、日本の学習スタイルを続けたい家庭にも安心です。子どもの教育を理由にマレーシアを選ぶ家族が多いのも、教育環境が整っているからこそと言えます。



長期滞在ビザがある


マレーシアには、「MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)」という長期滞在ビザ制度があります。これは、一定の預金や収入条件を満たせば、最長で10年間の滞在が可能になる制度です。最近は取得条件が少し厳しくなっていますが、日本人の申請実績が多く、英語での手続きにも対応しているため安心して準備を進めやすいのが特徴です。


また、永住権とは違い、「まずは試しに住んでみたい」という人にも利用しやすく、配偶者や子どもも一緒に申請できる点も魅力です。日本との距離が近めで、何かあればすぐ帰国できる環境も初めての海外移住を後押ししてくれます。



多国籍な食文化が楽しめる


マレーシアは多民族国家であり、マレー料理・中華料理・インド料理などの多様な食文化を楽しむことができます。屋台文化が盛んで、安価で美味しい食事が気軽に楽しめるのも特徴です。

また日本食レストランも年々増加しており、日本の味が恋しくなっても困らない環境が整っています。



マレーシア移住の注意点


次にマレーシア移住において知っておくべき注意点を解説します。


マレーシア移住にはメリットが多くある一方で、文化や生活習慣の違いによるギャップも存在します。移住を実現させるために、こうしたリスクや不便を事前に理解しておきましょう。



日本食やお酒が高い


マレーシアの現地食は安価ですが、日本食材やアルコール類は輸入品のため割高です。特に日本米、味噌、醤油などの調味料や冷凍食品は日本の約1.5~2倍の価格で販売されていることもあります。


また、マレーシアはイスラム教国であるため、お酒の流通に制限があり課税も高めです。ワインや日本酒、ウイスキーなどは日本よりもかなり高額になる傾向があります。日本の味やお酒を頻繁に楽しみたい人は、食費の予算を多めに見積もる必要があります。



気候や虫などの違い


年間を通じて高温多湿なマレーシアでは、日本にはない不快さを感じる人もいます。特に雨季の時期はスコールや湿度による体調管理が必要です。


さらに、熱帯地域特有の蚊、ゴキブリ、トカゲなどの虫が多いため、衛生面や害虫にも対策が必要です。中でも注意したいのが蚊が媒介するデング熱で、発熱などを伴う感染症として知られています。そのため、日頃から虫除けスプレーの使用や室内の清潔管理など、基本的な対策を心がけることが大切です。



医療費は自己負担が多い


前章で述べた通り、マレーシアの医療の質は高いですが、公的保険制度が充実しておらず、多くが自己負担になります。現地の私立病院での診療は先進的な医療が受けられる反面、高額になるケースもあります。


移住前には、現地で利用可能な民間保険への加入を検討し、入院時の費用や処方薬の支払いについて理解しておくことが大切です。特に慢性疾患のある人は、医療面の計画を慎重に立てるようにしましょう。



車が必要な生活環境


都市部では電車やバスなどの公共交通機関がある程度整っていますが、郊外や高級住宅地では日常生活に車があると便利な場面が多くなります。特に買い物や通院、子どもの送迎などを考えると、自家用車があることで移動の自由度が高まります。


ただし、日本とは交通ルールや道路事情が異なるため、運転にはある程度の慣れが必要です。さらに、車の購入費や保険料、ガソリン代といった維持費がかかることも念頭に置いておきましょう。



時間感覚やサービスの違い


マレーシアでは、時間に対する感覚やサービスの質が日本と異なることが多々あります。公共機関の対応や工事の遅延、レストランの接客などにおいて、日本のきめ細かさを期待するとストレスを感じることもあります。


また事務手続きや申請の進捗が遅い場合もあり、予想より時間がかかることも一般的です。このような文化の違いを理解し、柔軟で余裕のある心構えを持つことが円滑な移住生活のポイントです。



目的別のマレーシア移住スタイル


マレーシア移住といっても、移住目的や暮らし方は人それぞれです。


子どもの教育を目的に移住する家族、老後をゆったり過ごしたい人、海外で働きたい若者、資産を活かして移住を考える富裕層など、ライフスタイルや目的によって移住のかたちは大きく変わります。


ここでは「教育」「リタイア」「ノマド・就職」「富裕層の投資移住」の4つのタイプに分けて、それぞれの特徴やポイントを分かりやすく紹介します。自分に合った移住スタイルを見つけるヒントとして参考にしてください。



教育を重視する家庭の留学・教育移住


教育移住を希望する家庭にとって、マレーシアは非常に魅力的です。インターナショナルスクールが豊富で、英語教育環境が整っているため、子どもに世界水準の学びを与えることができます。


特にクアラルンプールやジョホールバルにはイギリス式、アメリカ式、IBカリキュラムなどの選択肢が充実しています。また、日本人学校も存在しており、日本の学習指導要領をベースにしつつ英語教育も取り入れられるハイブリッドな教育環境が整っています。


マレーシアへ教育移住するメリット

  • 世界基準の教育が受けられる

  • 英語が日常的に使える

  • 比較的学費が安い(例:年間40万〜150万円程度)

移住は、親子で国際的な視野を広げるかけがえのない経験になるはずです。




中高年向けのリタイアメント移住


中高年層にとってのマレーシア移住は、年金や蓄えを活かしながら物価の安い国で豊かな生活を送る選択肢として人気があります。生活費の安さに加えて、医療の質や温暖な気候も高く評価されています。日本では実現が難しい広々とした住環境も、マレーシアなら手が届きます。


リタイアメント移住のポイント

  • 医療施設へのアクセスが良好

  • 日本人コミュニティも多数あり安心

  • 活動的なセカンドライフを楽しめる環境



ノマド・現地就職を目指す若年層の移住


近年は、フリーランスやIT系ノマドワーカーの移住先としてもマレーシアが注目されています。生活費が安く、英語が通じ、カフェやコワーキングスペースも充実しているため、働きやすい環境が整っています。


現地企業への就職を目指す若者もおり、特に日系企業のマレーシア法人では日本語スキルを活かした職種も多数あります。


若年層の移住スタイルの特徴

  • 物価が安くスタートアップに最適

  • 高速インターネットやデジタル環境も整備済み

  • 国際的なキャリアを築く足がかりに

マレーシアは、柔軟な働き方をしたい人や海外での就業経験を積みたい若年層にとっても理想的な環境です。




資産運用を考える富裕層の長期滞在移住


マレーシアは富裕層の資産保全・分散投資の拠点としても人気があります。居住権の取得を含めたMM2Hビザの制度、高級コンドミニアムやゴルフ場付き住宅地などの充実した居住環境が魅力です。


また金融資産の運用先としても安定感があり、不動産投資を兼ねた移住も視野に入れることが可能です。


富裕層向け移住のメリット

  • 税制が比較的フレンドリー(相続税・贈与税なし)

  • 海外不動産への投資機会が豊富

  • プライベートスクールやVIP向け医療が充実



マレーシア移住にかかる費用


マレーシアへの移住を考える際には、初期費用や毎月の生活費、ビザの取得・更新にかかる費用、さらに教育や医療に関する出費など、さまざまなコストを事前に把握しておくことが大切です。


ここでは、生活スタイル別の費用感も含めて具体的にどのくらいの費用が必要なのかを分かりやすく解説します。準備不足によるトラブルを防ぎ、安心して移住計画を立てるための参考にしてください。



初期費用と生活費


マレーシア移住の初期費用には、航空券、家の敷金・礼金、家具・家電購入費用などが含まれます。現地の物価は安いものの、移住初期にはまとまった支出が発生します。


初期費用の目安

項目

目安金額(1人)

航空券(往復)

約8〜15万円

家賃の前払い(2ヶ月分)

約10〜16万円(都市部)

家具・家電一式

約15〜25万円

合計

約33〜56万円程度

月々の生活費は家賃を除けば約7万〜12万円程度で、日本の都市部と比べて大幅に節約が可能です。



ビザの取得・更新費用


マレーシアにはさまざまなビザ制度があり、目的や年齢、滞在期間によって取得条件や費用が大きく異なります。特に、長期滞在を前提にした移住を検討している場合は、費用面の準備を早めに進めることが重要です。


中でも代表的なのが、MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)ビザです。これは、定められた収入や資産要件を満たすことで、最長10年間の滞在が可能になる制度です。


MM2Hにかかる主な費用の目安(50歳以上の場合)

  • ビザ申請代行手数料:20万〜40万円前後(エージェント利用時)

  • 預金要件:1500万円以上(現地口座に一定額を定期預金として保持)

  • 年会費・更新手数料:数万円〜(ビザの更新・維持費用として)

申請には、日本国内での英語による残高証明や健康診断書の取得、無犯罪証明の準備も必要となり、見落としやすい付随費用も発生します。


また、就労を伴う移住の場合は、雇用主のスポンサー付き就労ビザ(Employment Pass)の取得が一般的で、企業側が費用の一部または全額を負担するケースもあります。ただし、ビザの更新時には自費負担となることもあるため、事前確認が必要です。


長期滞在ビザはいずれも高額な初期資金を要するケースが多いため、ライフプランや資産状況を見据えた上で、慎重な資金計画を立てましょう。



生活スタイル別の費用感


移住スタイルにより、かかる費用は大きく異なります。以下の表は、一般的な4タイプ別の生活費のイメージです。

移住スタイル

月額生活費(家賃込)

備考

リタイアメント層(夫婦2人)

約18〜25万円

中級コンドミニアム+外食中心+医療費などを含む

教育移住ファミリー(4人)

約30〜45万円

インター校学費2人分+郊外または中心部の広め物件

ノマド・単身就労者(1人)

約12〜18万円

自炊+コワーキングスペース利用、公共交通活用

富裕層・投資移住者(夫婦+子ども1〜2人)

約40〜60万円

高級物件、メイド・運転手雇用、インター校、外食・レジャー重視

※上記はあくまで目安であり、住む地域や生活スタイル、円の為替レート、インフレ状況により金額は前後します。渡航前には最新の物価情報をもとに詳細な予算計画を立てましょう。



マレーシア移住の7つの手順


マレーシアへの移住をスムーズに進めるためには、事前の準備と手続きの流れをしっかり押さえておくことが大切です。


ここでは、移住までに必要なプロセスを7つのステップに分けて、何から始めてどのように進めていけばよいかをわかりやすく整理しました。


一つひとつのステップを確実に進めていくことで不安やトラブルを減らし、安心して新しい暮らしを始めましょう。



①移住の目的とビザの種類を決める


まず最初にするべきことは、なぜマレーシアに移住したいのか、その目的を明確にすることです。目的によって必要なビザの種類が変わるため、事前の整理は非常に重要です。


目的別に選べる主なビザ

  • リタイアメント移住:MM2Hビザ(長期滞在向け)

  • 教育目的:学生ビザ+親の帯同ビザ

  • 就労:雇用ビザ(Employment Pass)

  • ノマド・短期滞在:観光ビザまたは複数回入国ビザ

ビザの条件(年齢・所得・預金残高)もチェックして、自身に合った選択を行う必要があります。



②必要書類を準備する


次に、選んだビザに応じた必要書類の準備を進めます。ビザによっては公証や翻訳、英文での残高証明などが求められるため、日本国内での手続きが中心になります。


代表的な必要書類の例

  • パスポート

  • 銀行の残高証明(英語)

  • 健康診断書

  • 無犯罪証明書(警察署で申請)

  • 写真、申請フォーム

提出書類の不備や期限切れがあると手続きが遅れるため、早めに準備を開始しましょう。



③ビザ申請を行う


必要な書類がすべて揃ったら、マレーシア現地のビザ申請窓口または信頼できる代理店を通じて申請手続きを行います。


MM2Hや学生ビザなどは手続きが煩雑になりやすいため、現地の制度に精通したエージェントを利用するとスムーズです。英語でのやり取りを避けられるだけでなく、書類の不備による手戻りのリスクも軽減でき、制度変更にも柔軟に対応してくれるメリットがあります。申請からビザの発行までは、内容によって1〜3ヶ月程度かかることがあるため、スケジュールには余裕を持って行動しましょう。



④現地での住居を確保する


ビザの取得が完了したら、次は住居の確保に取りかかります。マレーシアでは賃貸コンドミニアムが一般的で、家具付きの物件も多く、到着後すぐに生活を始められる環境が整っています。


住まいを選ぶ際は、セキュリティの有無やロケーション、通勤・通学へのアクセス、共用スペースの清掃状況や設備の管理状態などを事前に確認することが大切です。オンラインでの内見や、現地に慣れるまでの仮住まいを活用する方法もありますので、柔軟に対応できる選択肢を持っておくと安心です。



⑤学校・医療・保険の手続きを行う


移住後に欠かせないのが、子どもの学校選びや医療機関の登録、現地で利用できる保険の手続きです。インターナショナルスクールは人気が高く、早めの申し込みが必要になるケースも多いため、渡航前後のタイミングで余裕を持って準備しておきましょう。学校によっては入学試験や面接、書類審査が求められることがあります。


また、医療機関の中には、事前に登録や指定病院の選定が必要な場合もあるため注意が必要です。クレジットカードについても、付帯の保険では十分な補償が受けられないこともあるため、現地対応の医療保険に加入しておくとより安心して生活できます。



⑥日本側での転出・各種手続きを済ませる


マレーシア渡航前には、日本側での転出届や年金・保険などの整理も重要です。長期滞在を前提とする場合、住民票の転出届を出して海外転出者として登録します。


日本国内の主な手続き

  • 市役所での転出届提出

  • 国民年金・健康保険の整理

  • 郵便物の転送手続き

  • クレジットカード・銀行口座の海外使用確認

日本の住民サービスとの関係を整理し、移住後のトラブルを防ぐ準備をしましょう。



⑦現地での各種登録・生活インフラを整える


マレーシア到着後は、住居契約、銀行口座開設、SIMカード購入、公共料金契約などの生活インフラを整える必要があります。


生活開始時の主な手続き

  • インターネット契約

  • 携帯電話SIMの購入・登録

  • 銀行口座開設(ビザやパスポート要)

  • 水道・電気・ガスの名義変更

特に携帯電話と銀行口座の開設は、現地生活を安定させるため、最優先で済ませましょう。



まとめ


この記事では、マレーシア移住を考える方に向けて、物価、治安、医療、教育、ビザ制度など、検討時に欠かせない情報を分かりやすくまとめました。物価の安さや英語環境の充実、長期滞在ビザの魅力がある一方で、医療費や文化の違いなど注意点も存在します。自分に合った移住スタイルを見つけ、無理のない計画を立てることが大切です。


理想の移住を実現するには、目的に合ったビザ選びや住居、教育、医療に関する事前の準備が欠かせません。La-Quartaでは、富裕層やリタイアメント移住、教育目的のご家族など、さまざまなご相談に対応しています。マレーシア移住を具体的に検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。



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