ドバイ移住のメリット8選|ビザの種類と移住の注意点
- lmeysmasa
- 5 日前
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経済成長が著しく、治安の良さや税制の優位性でも注目を集めるドバイ。日本からの移住先としても年々関心が高まり、投資家や起業家、子育て世帯など、さまざまな目的を持つ人々から支持を集めています。
ではドバイ移住には具体的にどんなメリットがあり、どのようなビザや手続きが必要なのでしょうか。
この記事では、ドバイ移住の8つのメリットとして治安、英語環境、税金、ビジネス、教育などを軸に紹介し、さらに移住前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。読後には移住後の暮らしや手続きの流れがイメージでき、次の一歩を踏み出すためのヒントが得られるはずです。
目次
ドバイ移住の8つのメリット
高層ビルやリゾートといった華やかなイメージが強いドバイですが、実は“住む場所”としても多くの魅力を備えた都市です。
ここでは、ドバイ移住を検討している方に向けて注目すべき8つのメリットを取り上げ、それぞれの特徴や利点をわかりやすく解説します。治安の良さ、税制の優遇、ビジネス環境、教育事情など、多角的な視点からドバイの住みやすさを探っていきましょう。
治安・医療環境が良く安心して暮らせる
ドバイは世界的に見ても犯罪率が非常に低く、安全指数が高い都市として知られています。実際に、UAE全体はNumbeoの2025年「Safety Index by Country 2025」で世界で2番目に安全な国としてランクインしており、その中でもドバイは特に治安の良さが際立っています。 市内では警察の巡回も頻繁に行われ、女性や子どもでも安心して外出できる環境が整っています。
また、医療面でも安心感は高く、最新設備を備えた病院やクリニックが充実。公立・私立ともに医療レベルが高く、外国人でも質の高い医療サービスを受けることができます。特に子育て世帯にとっては、日常の安心感が移住先としての大きな魅力となるでしょう。
英語が通じ語学習得にも最適
ドバイの公用語はアラビア語ですが、実際の生活では英語が広く通じます。政府関連の書類や案内板、学校教育も英語対応が基本となっており、英語力を実践的に伸ばす環境が整っています。英会話力に自信がない方も、生活の中で自然に語学力を高められるのが特長です。グローバルな人材を目指すには理想的な地域です。
多国籍な文化で多様な価値観に触れられる
ドバイの人口の約9割は外国籍の人々で構成されており、インド、パキスタン、フィリピン、イギリス、フランス、アフリカ諸国など、世界中の文化が共存しています。宗教や食文化、働き方、価値観が異なる人々と共に生活することで、自然と国際感覚や異文化理解が育まれます。
また、子どもが通う国際学校(インターナショナルスクール)では、クラスメイトが10か国以上に及ぶことも珍しくなく、早期から多様性に触れることができる貴重な環境です。
交通インフラと国際アクセスが良好
ドバイは交通インフラが整っており、市内の移動は非常にスムーズです。ドバイメトロは無人運転ながら清潔で時間に正確。トラムや路線バスも整備されており、渋滞を避けて快適に移動できます。タクシー料金も比較的手頃で、CareemやUberといった配車アプリの利用も一般的です。
さらに、ドバイ国際空港(DXB)は世界でも有数のハブ空港として知られ、東京をはじめとする主要都市との直行便が多数就航しています。出張や一時帰国、旅行にも便利な、まさにグローバルな都市です。
税制優遇が大きく投資家に有利
ドバイでは所得税、住民税、相続税が基本的に課税されません。これにより、特に高所得者層や投資家にとっては税負担が大幅に軽減され、資産形成に有利です。法人税は2023年に導入されましたが、年収37.5万AED(約1,500万円)以下の企業は非課税の対象とされており、中小企業やスタートアップにとっても有利です。
日本と比較して圧倒的に優遇された税制環境は、移住の大きな動機となります。
富裕層向けのサービスが充実している
ドバイには、エミレーツヒルズやパーム・ジュメイラなどの高級住宅街があり、邸宅にはプライベートプールやジムが備えられていることも一般的です。医療面では、プライベートクリニックや国際病院において日本語対応や通訳サービスを受けられる施設もあります。
また、オーガニック商品を扱う高級スーパー、個別に対応可能な食事宅配、専属運転手付きの車両サービスなど、富裕層向けの生活インフラが整備されています。子供の教育面でも、インターナショナルスクールに加え家庭教師やバイリンガル教育など、多様で質の高い選択肢が揃っています。
起業家がビジネス展開しやすい制度環境
ドバイには、外国人が100%出資で法人を設立できる「フリーゾーン(経済特区)」が約40か所存在します。フリーゾーンとは、特定の産業やビジネス向けに設けられた区域で、法人税の免除や外資規制の緩和、手続きの簡素化といった優遇措置が受けられるのが特長です。テクノロジー、金融、物流、メディアなど、分野ごとに専門性の高いゾーンが整備されており、目的に応じて最適な場所を選ぶことができます。
法人の設立手続きはオンラインで完結でき、必要書類も少なく、ライセンス取得やオフィス確保もスムーズ。最短1週間でビジネスを開始できるスピード感も魅力です。
さらに、スタートアップ向けの支援体制も充実しており、インキュベーション施設、ピッチイベント、ベンチャーキャピタルとのマッチングの場など、事業を成長させるチャンスが豊富です。ドバイはまさに、挑戦する起業家にとって理想的なビジネス拠点といえるでしょう。
世界基準で質の高い教育環境
ドバイには200校以上のインターナショナルスクールがあり、英国式・米国式・国際バカロレア(IB)など、カリキュラムの選択肢が豊富です。授業は主に英語で行われ、さまざまな国籍の子どもたちと学ぶことで国際的な視野が自然に養われます。
一部の学校ではハーバードやオックスフォードなど、世界のトップ大学への進学実績を持つところもあり、将来を見据えた教育が可能です。また日本語補習校や日本人向けサポートがある学校も複数あり、海外での子育てに不安を感じる家庭にも安心の体制が整っています。
ドバイ移住前に知っておきたい注意点
ドバイ移住にはさまざまな魅力がありますが、実際に暮らし始めてから後悔しないためにも、事前に注意すべきポイントを知っておくことが大切です。気候の厳しさや生活コストの高さ、宗教や文化による制約、日本との距離や時差といった要素は、日常生活に少なからず影響を与える可能性があります。
ここでは、ドバイ移住前に押さえておきたい主な注意点を取り上げ、それぞれの特徴や対策について具体的に解説していきます。
真夏の気温50度超えの気候と外出制限
ドバイの夏は非常に過酷で、特に7〜8月には気温が50度を超える日もあります。この時期は屋外での活動が危険とされ、政府から外出を控えるよう勧告が出ることもあります。
基本的には、冷房の効いた屋内で過ごす生活が中心となり、屋外イベントやレジャー活動は大きく制限されます。とくに小さな子どもや高齢者がいる家庭では、熱中症対策や空調の整った住環境の確保が欠かせません。
こうした気候条件を十分に理解し、生活スタイルや住まい選びに反映させることが、ドバイで快適に暮らすための重要なポイントです。
住宅や生活費が高騰傾向にある
近年の経済成長と外国人の流入により、ドバイでは住宅価格や生活費が上昇傾向にあります。特に市内中心部や人気の高いエリアでは家賃が高額で、広さや立地にこだわるほど生活コストは上がります。
また、食料品や日用品は多くが輸入に頼っているため、外食や飲料など日常的な出費も日本より高くなる傾向があります。以下は、家賃や食費の一部を日本と比較した例です。
ドバイと日本の物価比較
項目 | ドバイ | 日本(円) |
1LDK賃料(市内中心部・月) | 7500 AED(約322,500円) | 150,000円 |
1LDK賃料(郊外・月) | 4500 AED(約193,500円) | 90,000円 |
外食(レストラン1回) | 50 AED(約2,150円) | 1,200円 |
コーヒー(1杯) | 20 AED(約860円) | 450円 |
牛乳(1L) | 6 AED(約258円) | 220円 |
ドバイは高所得者向けのライフスタイルが基本にある都市であるため、快適な生活を維持するにはある程度の出費を想定する必要があります。移住を検討する際は、希望する暮らしに応じてエリアや物件、生活レベルを見極め、無理のない生活設計を立てることが重要です。
宗教や法律への配慮が必要
ドバイはイスラム教を国教とするUAEの一都市であり、宗教や文化的価値観を尊重する姿勢が求められます。たとえば、公共の場では肌の露出を控えた服装が推奨されており、男女間の過度な接触やスキンシップも控えるべきとされています。
特に注意したいのが、ラマダン(断食月)期間中のマナーです。この時期は、日中に公共の場での飲食や喫煙が制限され、周囲への配慮が必要になります。
また、アルコールの購入や飲酒には特別なライセンスが必要であり、酔った状態での外出や公共の場での飲酒は法律違反となります。男女の同居や婚姻関係にも法律上の制限がある場合があるため、文化や法制度の違いを軽視せず事前に正確な情報を確認しておくことが大切です。
日本からドバイまでの距離と時差
ドバイと日本の時差は5時間で、サマータイム制度はありません。フライトは直行便で約10時間かかり、物理的にも心理的にも「すぐに行き来できる距離」とは言いづらいのが現実です。
そのため、頻繁な一時帰国や日本とのリアルタイムでの連絡が難しく、特にビジネスの打ち合わせや子どもの遠隔学習などには工夫が必要になります。
また、日本のテレビ番組や動画配信サービスの一部は地域制限により利用できないケースもあり、情報やエンタメの入手方法を見直す必要が出てくるでしょう。家族や親しい人とすぐに会えない環境になることも踏まえ、精神的な距離感やコミュニケーション手段についても、事前に備えておくことが大切です。
ドバイ移住に必要なビザの種類と条件
ドバイ移住を実現するためには、適切なビザの選択が不可欠です。ビザの種類によって取得条件や滞在期間、活動範囲が異なるため、自分のライフスタイルや目的に合ったビザを選ぶことが成功のカギとなります。
ここでは、主要なビザタイプごとの特徴や条件を詳しく紹介します。
ゴールデンビザ(富裕層・長期滞在者向け)
ゴールデンビザは長期滞在を希望する富裕層や優秀人材向けの特別な滞在許可です。通常は5年または10年の有効期間があり、特定の投資額以上の不動産所有、または一定の学術・医療・科学的功績が条件です。長期的にドバイを拠点に活動したい経営者や投資家に最適な選択肢といえます。
項目 | 内容 |
対象者 | 富裕層・優秀人材・長期滞在希望者 |
主な条件 | 不動産投資、または学術・医療・科学分野での功績 |
有効期間 | 5年または10年(更新可能) |
法人設立ビザ(経営者・起業家向け)
法人設立ビザはドバイで法人を設立した起業家が取得できるビザで、設立企業の代表者や社員が対象になります。フリーゾーン内での設立であれば外国資本100%所有が可能な点が大きな利点です。比較的取得が容易で事業開始までのスピードも速いため、ドバイでビジネスを始めたい人に人気があります。
項目 | 内容 |
対象者 | 起業家・経営者 |
主な条件 | 法人設立とフリーゾーンでの事業登記 |
有効期間 | 2〜3年(更新可能) |
不動産ビザ(一定額以上の不動産投資が必要)
ドバイで一定額(通常は100万AED以上)の不動産を購入すると取得できるのが不動産ビザです。このビザは通常2〜5年の滞在許可があり、更新可能です。自己居住用としても投資用としても利用でき、資産運用を兼ねた移住を希望する人に向いています。ただし物件の種類や購入先に制限があるため、詳細確認が必要です。
項目 | 内容 |
対象者 | 不動産投資を行う個人 |
主な条件 | 100万AED以上の不動産購入(物件条件あり) |
有効期間 | 2〜5年(更新可能) |
リタイアメントビザ(年金生活者向け)
55歳以上の退職者を対象にしたリタイアメントビザは、年金や資産収入など一定額の経済的裏付けがある人が対象です。主に5年間のビザが発行され、一定の銀行預金や不動産所有が条件となる場合があります。セカンドライフを重視する退職者にとって、医療体制や気候の利点と相まって、このビザは有力な選択肢となっています。
項目 | 内容 |
対象者 | 55歳以上の年金生活者 |
主な条件 | 一定額の年金・預金・不動産所有(要件あり) |
有効期間 | 5年(更新可能) |
バーチャルワーキングビザ(リモートワーカー向け)
バーチャルワーキングビザは世界中のリモートワーカー向けに設けられた制度で、オンラインで働く個人がドバイに住みながら就業を継続できるビザです。申請には一定の月収以上の証明が必要ですが、法人設立や現地就労許可が不要で、比較的簡単に取得できる柔軟なビザです。IT業界やフリーランスに人気があります。
項目 | 内容 |
対象者 | リモートワーカー・フリーランス |
主な条件 | 一定額以上の月収証明(就労許可不要) |
有効期間 | 1年(更新可能) |
ビザ申請にかかる費用
ビザの種類に応じて費用は異なりますが、目安としては2,000〜15,000AED程度がかかります。これには申請手数料、健康診断、保険料、登録料などが含まれます。特にゴールデンビザや法人設立ビザは初期費用が高めになる傾向がありますが、その分メリットも大きいです。予算に応じた計画的な準備が必要です。
ビザ申請にかかる主な費用の目安(参考)
ビザの種類 | 主な費用項目 | 費用の目安(AED) | 日本円換算(約) |
ゴールデンビザ | 申請料・審査料・健康診断・保険ほか | 10,000〜15,000 AED | 約42〜63万円 |
法人設立ビザ | ライセンス取得・設立登録・保険・ID申請 | 8,000〜12,000 AED | 約34〜50万円 |
不動産ビザ | 不動産所有確認・申請料・健康診断・保険 | 6,000〜8,000 AED | 約25〜34万円 |
リタイアメントビザ | 年齢・財産要件審査、保険・ID発行など | 3,500〜6,000 AED | 約15〜25万円 |
バーチャルワーキングビザ | 申請料・収入証明・保険・健康診断など | 約2,000〜3,000 AED | 約8.5〜13万円 |
※ビザ制度や申請費用は変更される可能性があるため、必ず公式サイトや大使館などで最新の情報をご確認ください。
ドバイ移住までの具体的な流れ
ドバイへの移住を成功させるには、目的を明確にしたうえで、一つひとつのステップを着実に進めていくことが大切です。ビザの選定や必要書類の準備、住居探しや生活インフラの整備など、事前の準備がその後の生活の快適さを左右します。
ここでは、ドバイ移住までの基本的な流れをわかりやすくご紹介します。
移住の目的と条件を整理する
ドバイ移住を計画するうえで、まず明確にしておきたいのが「なぜ移住するのか」という目的です。ビジネス展開、資産保全、子どもの教育環境、快適な生活水準の確保など、目的によって選ぶべきビザや住環境は大きく異なります。
あわせて、収入や年齢、家族構成、健康状態といったご自身の条件を整理しておくことで、スムーズなビザ選定や書類準備につながります。
移住目的に適したビザを選ぶ
移住の目的と条件が明確になったら、それにふさわしいビザの種類を選ぶことが次のステップです。たとえば、現地でのビジネス展開を考えているなら「法人設立ビザ」、資産運用を兼ねて不動産を取得したい場合は「不動産ビザ」、家族で長期的に滞在したい場合は「ゴールデンビザ」が候補になります。
ビザごとに取得条件や得られる権利が異なるため、慎重な検討が必要です。迷った際には、専門の移住コンサルタントに相談することで、最適な選択がしやすくなります。
必要書類を準備する
ビザの申請には、パスポートをはじめ、健康診断書、資産証明、職業証明書など、多くの書類が必要となります。それぞれのビザによって必要書類の内容や提出形式、翻訳の要否が異なるため、事前にしっかり確認しておくことが大切です。特に、書類の発行時期や有効期限にも注意が必要です。
書類に不備があると申請に時間がかかるため、不安がある場合は行政書士や翻訳専門業者への依頼も検討しましょう。
住居・教育・医療など生活インフラを整える
ビザ取得と並行して、生活環境の基盤を整える準備も欠かせません。まず住居については、契約条件(年単位契約が一般的)や立地、付帯サービスの有無によって生活の質が大きく変わります。特に初期費用(デポジット、仲介料、前家賃)も高額になりやすいため、現地視察や信頼できる不動産仲介業者の利用がおすすめです。
教育面では、インターナショナルスクールを中心にカリキュラム(英国式・米国式・IBなど)や学費、通学環境に大きな差があります。オープンキャンパスや事前相談を活用し、子どもに合った学校を選ぶことが重要です。
また、医療保険の加入はビザ取得の条件にも関わるため、プライベート病院の対応範囲や補償内容をよく比較し、現地で利用しやすい保険プランを整えておきましょう。
ドバイへ渡航・現地での手続きを行う
必要な準備が整ったら、いよいよ渡航です。ドバイに到着した後は、入国ビザの正式発給(パスポートへのスタンプやeビザ確認)を受けたうえで、以下のような現地手続きが必要になります。
エミレーツID(身分証)の取得 指紋採取や顔写真撮影を含む生体認証が必要で、ビザの有効期間に応じたIDが発行されます。
銀行口座の開設 パスポート、ビザ、エミレーツIDまたは申請証明が必要で、給与振込や家賃支払いに欠かせません。
携帯電話・水道・電気などの契約 居住先に応じて早めにライフラインを整えることが大切です。
これらの手続きをスムーズに進めるには、到着初日からの行動計画を事前に立てておくことが非常に有効です。
まとめ
この記事では、ドバイ移住を検討するうえで知っておきたい情報や注意点、準備の流れをご紹介しました。ドバイは環境や制度の面で多くの魅力がある一方、生活スタイルや価値観の違いもあるため、事前の情報収集と計画的な準備が成功のカギとなります。
株式会社La-Quartaでは、ビザ取得から現地での生活立ち上げまで、トータルでサポートしています。 少しでも不安や疑問がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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