オーストラリア移住で後悔する前に|よくある後悔と移住前の確認項目
- lmeysmasa
- 7月31日
- 読了時間: 13分

海外移住を夢見る方にとって、オーストラリアは温暖な気候と豊かな自然、経済の安定性から非常に魅力的な移住先です。しかし、現実には生活費の高さや文化の違いなど、実際に移住した後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも少なくありません。特に長期的な生活基盤を海外に築きたいと考える方にとっては、移住先での失敗は避けたいものです。
この記事では、移住後に感じやすい後悔の原因やその対策方法について具体的に解説します。これを読むことで後悔を未然に防ぎ、自信を持ってオーストラリア移住の第一歩を踏み出す手助けになれば幸いです。
目次
オーストラリア移住で後悔するポイント
オーストラリアは魅力的な移住先ですが、実際に暮らし始めて初めて気づく不便さやストレスも少なくありません。特に日本人の移住者が感じやすい後悔には、いくつか共通するパターンがあります。
ここでは、特に後悔の原因となりやすいポイントを4つに分けて詳しく紹介します。事前に把握しておくことで準備や心構えができ、後悔のない移住に近づけるはずです。
生活費と家賃の高さ
オーストラリアの大都市、特にシドニーやメルボルンの生活費は非常に高額です。中でも家賃は日本の都市部と比べても割高で、ワンルームで月20万円近くかかることも珍しくありません。電気代やガス代も高く、節約しなければ生活を圧迫することがあります。
実際に「現地での収入では家賃と生活費をまかないきれず、ルームシェアを余儀なくされた」という声もあり、物価の高さに直面して初めて厳しさを実感する人も少なくありません。
加えて、スーパーでの物価も全体的に高めで、輸入品や日本食材は日本の1.5~2倍の価格になることもあります。外食も一食2000円を超えるケースが多く、頻繁な外食は家計に大きく響くでしょう。収入に合わせて、現実的なライフスタイルを設計することが求められま
す。
参考:シドニーと東京の生活費比較(日本円・目安)
項目 | シドニー(月/回) | 東京(月/回) |
家賃(ワンルーム中心地) | 約31万円 | 約16万円 |
家賃(ワンルーム郊外) | 約21万円 | 約9万円 |
光熱費(電気・ガス・水道) | 約2.6万円 | 約1万円 |
外食ランチ(ビジネス街) | 約2,200円 | 約1,100円 |
牛乳(1L) | 約200円 | 約230円 |
食パン(1斤) | 約370円 | 約200円 |
就労ビザと収入の不安定さ
オーストラリアで働くには就労ビザの取得が必要であり、職種や業種によって条件が厳しくなる場合があります。特にビザが期限付きの場合は、更新や延長の手続きが煩雑で不安定な雇用環境に陥ることもあります。
また日本のような終身雇用制度はほとんど存在せず、契約社員やカジュアル雇用が主流です。安定した収入を得るまでには時間がかかり、最初の数年は貯金を取り崩す生活になる人も少なくありません。移住前に職を確保しておくか、複数の収入源を準備しておく必要があります。
医療制度と紫外線への戸惑い
オーストラリアでは永住権を取得すれば「メディケア」と呼ばれる公的医療保険を利用できますが、移住当初からこの制度を使えるわけではありません。多くの場合、滞在ビザの種類によっては民間の医療保険に加入する必要があり、診療や治療費が高額になることもあります。特に歯科や眼科、専門医の診療は保険の対象外になりやすく、自己負担が大きくなる点に注意が必要です。
また、オーストラリアは世界有数の紫外線が強い地域として知られ、皮膚がんのリスクが非常に高い国です。日常的に日焼け止めや帽子、長袖の着用などの紫外線対策が欠かせず、日本とは異なる気候に戸惑う人も少なくありません。
文化の違いや差別へのストレス
多文化共生が進んでいるオーストラリアでも、文化や価値観の違いから孤独感やストレスを感じることがあります。日本のような「空気を読む」文化がないため、職場や友人関係でコミュニケーションの取り方に悩むケースも見られます。
たとえば、日本では一般的な「報・連・相(ほうれんそう)」が通じず指示待ちと見なされたり、「できればお願いしたい」などの曖昧な表現が通じず、はっきり答えてほしいと求められる場面も少なくありません。
また、アジア系移民に対する偏見や軽視の言動に出くわすこともあり、特に地方ではその傾向が強くなる場合があります。差別的な経験をしてしまうと、精神的なダメージを受けることにもつながります。現地の文化を理解し、うまく対処する柔軟性が重要です。
オーストラリア移住で後悔しやすい人の特徴
オーストラリアへの移住において後悔してしまう人には、ある共通した傾向があります。事前準備の有無や期待値の高さなどが、そのまま移住後の満足度に直結することが多いため、自分が当てはまっていないかを一度確認してみましょう。
ここでは後悔しやすい人の3つのタイプを紹介し、理想の移住生活を実現するための心構えをお伝えします。
準備不足のまま移住した人
移住は旅行とは異なり、長期的な生活設計が求められます。仕事や住居、ビザ、医療制度、生活習慣などについて十分な調査をせずに現地に渡ると想定外のトラブルに対応できず、すぐに不安や後悔に繋がります。
特に、現地での収入源の確保や生活コストの見積もりが甘いと、早期に資金が尽きてしまうリスクも高くなります。準備段階から専門家に相談し、シミュレーションを重ねることが重要です。
日本の生活水準を求める人
日本のサービス水準や清潔さ、きめ細やかな配慮に慣れている人が、そのままオーストラリアでも同じレベルを期待するとストレスを感じやすくなります。たとえば、公共交通の遅延や役所の対応の遅さ、丁寧とは言いがたい店員の接客などは日常的です。
また、日本のように24時間営業の店舗があり、安くて豊富な商品がすぐ手に入る環境とは異なります。現地のライフスタイルに柔軟に順応する姿勢が大切です。
理想が先行しがちな人
「海辺でのんびり暮らしたい」「自然に囲まれて子育てしたい」など、イメージ先行の理想だけで移住を決める人も後悔しやすい傾向にあります。現実の生活は理想と異なり、言葉の壁や文化の違い、孤独感など、多くの課題に直面します。
夢を描くことは大切ですが、その裏側にある現実的な問題も正しく理解し、どのように対処していくかまでしっかり考える必要があります。理想と現実のギャップを埋める努力ができる人ほど、移住後の満足度も高くなります。
後悔しないための移住前にすべき準備
オーストラリア移住を成功させられるかどうかは、移住前の準備にかかっています。現地での生活をリアルに想定し、語学力や資金、ビザ、生活インフラなど多方面にわたる計画が必要です。
ここでは、後悔を避けるために移住前に行っておくべき5つの準備を紹介します。どれも移住を現実のものにするうえで欠かせない準備ばかりなので、段階に応じて着実に進めていきましょう。
短期滞在で現地の暮らしを体験する
移住前に数週間から数ヶ月の短期滞在を経験することで、現地の気候や生活スタイル、物価感覚をリアルに把握できます。観光旅行とは異なり、実際の生活に近い体験を通じて自分に合っているかを見極める重要な機会です。
特に、希望する都市の住環境や交通、治安、医療施設などもこの段階でチェックしておくと安心です。現地のスーパーで買い物をしたり公共交通機関を利用したりと、生活者目線での体験を意識しましょう。
英語と実用会話の力をつけておく
英語力が生活の質を大きく左右します。現地では医療機関、行政手続き、契約書など多くの場面で英語を使う必要があるため、基礎的な読み書きと会話は身につけておくべきです。
また学校や職場、近所付き合いなど日常のやりとりにおいても、スムーズに意思疎通できることがストレス軽減につながります。語学スクールやオンライン英会話などを活用し、「実践的な英語力」を意識して鍛えておきましょう。
移住の目的と優先順位を整理する
「なぜ移住したいのか」「何を優先したいのか」といった移住の目的と優先順位を明確にすることは、後悔の回避に直結します。たとえば教育環境の確保なのか、老後の生活環境の向上なのか、目的によって選ぶ都市や準備内容も異なります。
優先順位が曖昧なままだと、移住後に迷いや不満が生まれやすくなります。家族がいる場合は、全員で話し合って意見を共有することが大切です。
生活・書類の準備は余裕をもって進める
ビザの申請や住民票・税金関係の手続き、現地で必要な書類(英文の戸籍謄本、健康診断書、学歴・職歴証明など)の準備は、時間がかかることが多いです。余裕をもって計画的に準備することで、移住後のトラブルを防ぐことができます。
また、住まい探しや銀行口座の開設なども、オンラインである程度の準備が可能です。持ち物の整理や国際引越しの手配など、実務面もリスト化して対応しましょう。
信頼できる移住サポートを活用する
初めての海外移住では、専門家のアドバイスやサポートを受けることが成功のカギになります。ビザ取得、住居探し、教育機関の選定、医療環境の確認など準備する項目は多岐にわたり、自分だけで調べるには限界があります。
La-Quartaではビザ申請や現地住居の選定、医療・教育情報の提供など、オーストラリア移住に必要な手続きを一括でサポートしています。
手続きの不備や情報不足によるトラブルを未然に防ぎ、安心して準備を進めていただけるよう、移住者一人ひとりに寄り添った支援を行っています。信頼できるパートナーと共に、準備を着実に進めましょう。
移住に必要な資金と運用のポイント
オーストラリア移住において、資金面の計画は非常に重要です。移住時の初期費用に加えて現地での生活費、医療費、学費など、想定以上にお金がかかる場面が多々あります。また、資産をどのように運用するかも、将来的な安定に関わる大きな要素です。
ここでは、資金準備の目安と資産運用の基本について解説します。
移住に備えて確保すべき資金目安
オーストラリアへの家族移住には、家族4人分として初期費用におよそ300万〜800万円の資金が必要になるのが一般的です。特に都市部に住む場合や移住後すぐに安定した収入が得られない場合には、さらに余裕をもった資金計画が求められます。以下は家族4人で移住する場合の費用内訳の目安です。
移住に必要な資金目安(家族4人の場合)
項目 | 費用の目安(円) |
航空券(家族分含む) | 20万〜80万円 |
引越し・輸送費 | 50万〜150万円 |
賃貸初期費用 | 60万〜150万円 |
数ヶ月分の生活費 | 100万〜200万円 |
ビザ申請・翻訳手続き | 30万〜100万円 |
とくに、職が見つかるまでの6ヶ月〜1年分の生活費を確保しておくことは、移住後の不安を減らすうえで非常に重要です。資金に余裕があれば、住まいや学校選びなどでも選択肢が広がります。事前に具体的なシミュレーションを行い、自分たちの家族構成やライフスタイルに合った予算を立てましょう。
オーストラリアでの資産運用の選択肢
オーストラリアには、日本とは異なる資産運用の仕組みや文化があります。特に株式市場では、配当利回りが高めで長期的な資産形成に向いている一方、税制や規制は日本よりも複雑で慎重な判断が求められます。代表的な資産運用手段は以下の通りです。
不動産投資:都市部を中心に人気がありますが、外国人による購入にはFIRB(外国投資審査委員会)の承認が必要で、新築物件に限られる場合がほとんどです。
株式・ETF投資:オーストラリア証券取引所(ASX)では高配当銘柄が多く、インカムゲイン重視の投資に適しています。
年金ファンド(Superannuation):雇用者が積み立てる強制年金制度で、自ら運用先を選べるのが特徴です。
配当重視の文化や年金の自己運用など、日本にはないメリットがある一方で、キャピタルゲイン税や運用制限などのハードルもあります。投資を検討する際は、現地の税制度や法規制に精通した金融アドバイザーのサポートを受けることが重要です。
資産運用時の税制上の注意点
オーストラリアで資産運用を行う際には、投資対象だけでなく、税制面での違いにも十分な注意が必要です。特に居住ステータスや運用益の種類によって課税内容が大きく異なるため、事前の理解が不可欠です。
キャピタルゲイン税(CGT):資産を売却して得た利益に対して課税されます。
配当収入税:株式配当などに対し、原則として個人所得税が課されます。
Superannuationの課税:退職後の引き出しに関して、年齢や拠出額によって非課税になるケースもあります。
さらに、日本とオーストラリア間には租税条約がありますが、二重課税を防ぐためにも専門家による税務相談を活用することが大切です。誤った申告は罰金や追加課税につながるリスクがあるため、慎重な対応が求められます。
移住で後悔しないための確認項目
移住を成功させるためには、事前にチェックすべき項目を明確にし、自分の状況や希望と照らし合わせながら準備を進めることが重要です。確認を怠ると「こんなはずではなかった」という後悔につながるため、以下のようなチェックリストを活用して移住前の不安を解消していきましょう。
移住前の確認リスト
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このチェックリストを参考に、必要な準備に漏れがないかを確認しておきましょう。家族で移住する場合は、それぞれの優先事項を話し合いながら現実的な計画を立てることが大切です。項目ごとの進捗を紙やデジタルでまとめておくと、進行管理や支援サービスとの相談にも役立ちます。
まとめ
この記事では、オーストラリア移住で多くの人が感じる後悔と、その回避策についてご紹介してきました。移住は人生を大きく変える決断ですが、実際に暮らしてみて初めて見えてくる現実もあります。理想だけで突き進むのではなく、自分のライフスタイルや価値観に本当に合っているかを見極めることが大切です。
事前に十分な準備と情報を整えることで、移住後のギャップやストレスは大きく軽減できます。だからこそ、信頼できる専門家のサポートを受けながら進めることは大きな安心につながります。
より具体的な情報を知りたい方や移住に向けた計画を始めたい方は、ぜひお気軽に株式会社La-Quartaへご相談ください。あなたにとって最適な移住のかたちを、一緒に考えていきましょう。
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